インナーチャイルドとは、直訳すると「内なる子供」「内側の子供」になります。内なる子供とは、大人であれば「人格の中にいる子供の様相」のことで、子供であれば「今の心の声」という解釈になります。

インナーチャイルドは、カウンセリング用語として、広く知られており、一般的にはネガティブイメージが強いのですが、誰の内側にも「子供の声」は存在します。

その子供の声は、子供の頃の楽しい記憶であればポジティブな声になりやすく、子供の頃の悲しいとか、寂しいなどの記憶であれば、ネガティブな声になりやすくなります。

そして自分の「内なる子供の声」に、ポジティブな声が強ければ、その人の人生はスムーズに進みやすく、ネガティブな声が強ければ、その人の人生はスムーズには進まないという現象が起こりやすくなります。

思うように人生が進まないからこそ、人は悩みを抱えます。カウンセリングをさせていただくと、その悩みのほとんどが、この「内なる子供の声」が原因になっていることがほとんどです。

このインナーチャイルドの声は、占星術では、自分に内在する月星座がヒントになります。

子供の頃の悲しいとか、寂しいなどの記憶があれば「内なる子供の声」は、ネガティブな声になりやすいとお伝えしましたが、そのマイナスの記憶は、子供の頃に心が傷つけられたと感じることにより起こります。

ここで興味深いのは、同じような体験をしても、それをネガティブな出来事と捉え、心が傷つきマイナスの感情を持つ人と、そうでない人がいるということです。

また同じように、心が傷ついたとしても、それが大人になるに連れて、自然に解消されていく人と、いつまでも根深く残ってしまう人がいます。

私がこれまで占星術を用いたカウンセリングを実際に行い感じていることは、その出来事の内容や体験のレベルだけではなく、過去生から持ち越した課題の大きさも関係しているということです。

また、その人の感受性も大きく関係しています。さらに厳密にいうと、その出来事の内容や体験のレベルというのは、一般的な基準で判断され、レベル分けされています。

ですのでインナーチャイルドが傷つく原因は、外側から見た出来事だけではなく、その人がどう感じるかがとても重要になります。

はたから見てどんなに大変そうな家庭環境だとしても、それをバネに成功していく方もいますので、一概にこういう経験をしたからインナーチャイルドが傷つくという事は決して言えません。

そのような人というのは、感受する心の受信機がとても強固でびくともせず、反対に、感受する心の受信機が敏感で、心が繊細な人というのは、感情に翻弄されてなかなかそれをバネに成功していけないのです。

心が繊細で、尚且つ一見大変そうな経験をしている方というのは、マイナスのインナーチャイルドを抱えやすくなります。

ここに過去生から持ち越した課題があるとも言えます。人がより成長のプロセスを歩む際に、心を確立することにより、より大きく人類や地球に大きく貢献していくことができます。

心を強くするということは、スピリットに立つという意味でも、避けては通れない進化過程となります。