意識は、思考に登ってくる約10％の顕在意識と、普段は隠されている約90％の潜在意識に分けることができます。

潜在意識には、膨大な記憶による情報が蓄積されていて、それは個人的なものから集合的なものまで多岐に渡ります。「月」は記憶の貯蔵庫と言われており、無意識や高次意識への扉となります。

占星術を用いて月の情報にアクセスすることは、自分の記憶の中の、子供の頃の自分と繋がることができます。子供の頃の記憶は、頭だけで思い出そうとしてもなかなか思い出せないもので、また記憶がすり替えられている場合もあります。

ですので、月の情報から、自分の子供の頃を思い出していく作業はとても有効です。

潜在意識の扉を開け、本当の自分に出会っていくためにも、占星術の中の「月」の情報を用いていきます。月相、月星座、宿曜などを用いて、記憶にアクセスし、子供の頃の自分を思い出していきます。

その子の本質に気づいてあげることで、その子は癒され喜び、自分との繋がりが強くなっていきます。そして、繋がりが強くなることで、潜在能力も解放されていきます。

その結果、過去を癒しながら、未来を創造することが同時に叶うようになります。また、過去を知ることで、私たちは何のために生まれてきたのかを知ることができます。

過去には宝物がたくさん詰まっているのです。

月相、月星座、宿曜など、月の周波数帯を用いて、自分の根底にある欲求に気づくことができます。欲求とは、願い求めるものです。

その自分の欲求を認め受容するということは、子供の頃の自分を完全に認め受容することです。その子の願いを、今の私が叶えてあげます。

占星術の中の太陽の情報は、成長の方向性を教えてくれます。その子の欲求のままでは、ただのわがままになります。

その子の欲求を、大人の私が成長の方向性に生かしていきます。これが、月と太陽の統合となります。

月よみにより、子供の頃の記憶を呼び起こし、私の欲求を知ることは、実は過去生を癒すことにもなります。

輪廻転生を繰り返している魂は、過去生で様々な経験をし、いい経験もよくない経験も、全てを魂は内包しています。何かやり残していることがあり、私たちは転生してきいます。

やり残しを忘れてしまわぬように、潜在意識に記憶として、その課題は刻まれています。子供のころは、その潜在意識の蓋が空いていて、その記憶を思い出すことが可能な状態にあります。

ですので、子供の記憶にアクセスすることは、過去生へアクセスするための一歩にもなるのです。

先に、占星術を用いて月の情報にアクセスすることは、自分の記憶の情報である潜在意識に繋がることにもなると述べましたが、ここで一つ落とし穴があります。

それは、占星術から得る情報は、思考でとどまってしまう可能性が高いということです。普段は潜在意識にアクセスすることが難しいのですが、顕在意識がリラックスすると姿を現します。

潜在意識にアクセスするためには、思考を司る左脳的な働きを低下させて、イメージングによる右脳的な働きを上げることが大切になります。

そのために最も効果的なのが、瞑想などによりトランス状態を作ることです。トランス状態に入ると、頭がずしっと重くなったり、軽く締め付けられる感じがしたり、ボーっとした感じなどになります。

頭が静かになり、潜在意識や無意識の働きが活発になり、結果的にイメージ力が高まり、さらには心地いい状態になります。

トランス状態を、実は私たちは日常的に体験しています。それは起きている状態と眠っている状態の間の、うとうととした心地のいい、寝起きや眠りにつく直前の状態です。

発明家、トーマス・エジソンは、椅子に腰かけて眠りそうになると鉄のボールが落ち目覚めるという仕掛けを作り、うとうと状態を意識的に作り維持し続けることで、数々の偉業を成し遂げたことは有名です。

エジソンは、潜在意識の知識のソースにアクセスしていたのです。また、何か極度に集中し、ゾーンに入っている状態もトランス状態に近い状態です。

その時初めて、占星術の中の月からの情報と、潜在意識がシンクロし、子供のころの記憶が鮮明に浮かび上がります。

そして、本当の私であるインナーチャイルドとさらに深く繋がることができ、もう一人の私である子供の頃の自分と一緒に、さらに望む現実を創造していくことができるようになります。